No.232 (H.21.02.06)  1本のビールの呪い     


       ゆっくり焦らず、そして、楽しく快適にを、テーマに出掛けた
       小白木峰・白木峰週山行に、持ち込んだアルコールは、
       清酒2Lと、缶ビール350ml3本であった。

       清酒はそれとして、山ノ神の考えとしては、缶ビールは、
       1人一日1本で、4本必要としていたらしい。

       荷造り段階で、私が結果的にミスったらしく、
       山ノ神にしてみれば、ちょっと不満だったようだった。
       (私は、清酒と缶ビール2本を担いだのであるが・・・)

       私は、シェルター造り後に、1本頂ければ、それで充分で
       あるから、二日目は、遠慮しても構わないと思っていた。

       ホワイトアウトの中、無理矢理白木峰行きを決行しただけに、
       白木小屋で虎の子(1本のビール)を、楽しみにしていた山ノ神
       >にしてみれば、何のために行ったのだろうかになってしまった。

       結果的には、車の中に置いて行っても、良かったのである
       から・・・
       疲れ果てて、車に戻った山ノ神が、一番最初にした行動は、
       缶ビールの栓を抜いた事であった。

       それは、きゅーっと、一杯やるのかと思えば、
       そうでなく、空になったペットボトルに注いでいるのである。

       「何で、そんな事をするのか?」 と尋ねると、
       車の中では、缶ビールは飲みにくいとの事・・・・・
       もしかしたら、最後の一滴まで、届かないという事なの
       かもしれない。

       ところがである。
       注がれるペットボトルには、泡ばかりが立ち、
       一向に満杯にならなかったのである。

       今日は、私の不手際で、結構辛い思いをさせたので、
       「家に帰ってから飲んだら・・・」 などの言葉は掛けず、
       じっと我慢して待った。