No.390 (H.23.01.19)  どんな音にも耐えて・・・   


                           

     友人達が、今晩やって来る。
     「三人会」 と称する仲間で、「はるちゃん」と「キヨシ君」
     である。

     久し振りに飲もうという事であるが、こちらは毎日飲んでいる。
     あちらさんも、もしかしたら、それ以上に飲んでいるかもしれない。

     片付けの他に、勝手口の除雪をしなければならない。
     家とブロック塀の間の三尺通路は、吹き溜まりになるせいか、
     どこよりも雪量が多い。

     ママさんダンプを駆使して、吹き溜まりの排雪を行うのであるが、
     その場所は、寝ている「山ノ神」のちょうど頭辺りになるのである。

     早い時間でもないし、ちょうど目覚ましになるくらいのつもりで、
     作業をせっせとやるのであるが、一向に、「山ノ神」が起きて来る
     気配を感じられなかった。
     コンクリートとママさんダンプの摩擦音は、
     かなり響き渡るのにである。

     台所で、「おはよう。」 との言葉を交わすが、
     「煩かった。」 とも言えずにいた山ノ神であったが、
     朝食のタイミングは、いつもと何ら変わらなかった。