No.53 (H.19.10.07)


     夫としての威厳を失墜しながらも、平和は続いている。

     最近、いや、もっと前から、物忘れが激しくなっている。
     いよいよ ”ボケ” の始まりか!

     忘れては困るので、「忘れていたら注意をしてくれ!」 と、
     「山ノ神」に頼むのであるが、その「山ノ神」も、
     忘れる事が多くなった。
     自分の事で精一杯なのが、現状なのかもしれない。

     「ボケた。」 「ボケたのかもしれない。」 と言うくせに、
     他人から 「ボケたね。」 などと、言われたら気分は良くない。

     そのような事にならないよう、今から何らかの対策をして
     おかなければならない。

     しかし、恨み辛みを、忘れられたら、人間としては大物。
     何を忘れても、それだけを覚えている情けないのが人間である。
     「忘れるが得」 という凄い言い伝えがある。