元  ち  ゃ  ん  の  山  紀  行
国 師 ヶ 岳 (2,592㍍)
<山梨県牧丘町、三富村   長野県川上村>
平成14年06月10日




峠のすぐ上に大弛小屋がある。
大弛小屋横の標識の横が登山道。
シラビソ林の中に作られた丸太階段を行く
国師ヶ岳頂上から金峰山と南ア連峰。
日本三百名山「国師ヶ岳」頂上で!
北奥千丈岳より「甲武信岳」望む。
奥秩父連峰の最高峰 北奥千丈岳
「夢の楽園」より大弛峠を見下ろす。
 茅ヶ岳の頂上で悩んだ。未だ8時半になっていない。この頂きの奥に「金ヶ岳」と言うもう少し高いピークがあるが行くか行かないか!
 またビールを飲んでゆっくりするかであった。私は、ここまで来たら、遠くに離れてはいるが、三百名山である「国師ヶ岳」に行きたくなってしまった。
 「山ノ神」は、早くビールを飲みたいし、まだまだ歩かなければいけないのには、すぐに「うん」とは言えないようであった。
 「飲めよ!」
 「俺が運転するから!」
 缶ビールを破って、舌の上に少しだけ潤わせて、山ノ神に差し出した。そう言われるとなかなか飲めないらしい!でも、未だ登った事のない有名な山には興味があるらしくイヤではないらしい。
 でも、決定的にしたのは、山頂に着いてから、大きな蜂が3匹ブンブン飛んでいて、なかなか落ち着いて座っておれない状態でもあったからであった。
 さほど早いペースではないが、1時間半で、深田公園近くにある登山口駐車場に着いた。

 さて、「国師ヶ岳」の登山口である大弛峠まで、どうして行くものかと地図とニラメッコとなった。韮崎のICまで出て、勝沼まで高速を使うか、また国道20号線そして、140号線を使って、塩山市まで行き、川上牧丘林道に通じるかであった。
 しかし、高速に乗るのもイヤだったし、日中の国道を走るのも時間を要するような気がして、行けるかどうかわからないが、ダメなら戻ればいいという気持で、道路地図に薄っすらと載っている林道を繋いで川上牧丘林道に出て、大弛峠に向かった。
 敷島CCから福沢に向かっていた時、山梨県道路パトロール車に出会った。その旨を伝えると、乙女高原まで、狭い道で、道路工事をしている所があるし、通行出来るかどうかわからないが、途中の金桜神社、御岳まで連れてって(誘導)くれると言う。
 その先は、「気を付けて!」「ありがとう。」の言葉で別れ、狭いが舗装された道を進む。通行止や迂回の標識を何度も見ながら、くねくねした道を、高度を上げ、黒平から荒川林道に入ってからは、バイク一台とダンプ一台と出会っただけだった。
 その荒川林道を抜けて、乙女高原の三叉路に出た時も、焼山峠へに向かうに連れて、コンパスとの方位が違うので、結構悩んでしまった。
 大きな工事が行われている金峰牧場付近の川上牧丘林道に出てからは、ホッとし、所々工事されていて、砂埃を被っりしたが、全般的には舗装された快適な林道だった。しかし、標高2300㍍を超す峠を目指す故、遠い道程だった。

 その大弛峠は、平日だと言うのに車がいっぱいだった。白線を引いた駐車スペースが僅かながらもあるが、あとは片側に縦列駐車となる。この大弛峠は、名山梨県と長野県の県境で、長野県川上村に向けての林道は、舗装がされていない悪路で、谷側に駐車するにも時間が掛った。
 また、大弛峠は、金峰山と甲武信岳の登山口になるが、多くは、金峰山手前の朝日岳や、我々が目指す国師ヶ岳周辺を散策するハイカーが多く、この連なる山々はシャクナゲの宝庫で、それを目当ても多いようである。
 峠から何歩か進むと小さなテントサイトがあり、すぐ大弛小屋がある。小屋の横を通り過ぎたらすぐ丸太の階段である。オオシラビソがいい感じである。
 未だ蕾のシャクナゲの木の中を行く。夢の楽園の分岐を過ぎて、尚も行くと「前国師ヶ岳」がある。前の山に少し邪魔されているが、富士山が綺麗に見える。地元の3人の登山者があがってきたので、真新しい「前国師ヶ岳」の標識の横に立って、お互いにシャッターを切りあった。3~4分程行くと奥千丈岳との分岐の三繋平だが、更に東に進むと切り開かれた三百名山の「国師ヶ岳」頂上に着いた。
 五丈岩の特徴がある金峰山がいい。前国師よりは、裾野が隠れるが依然富士山もいい。
 先週登った「甲武信岳」の同定が出来ず、後から登って来た、秩父の山々に詳しい人に聞くと、向かいに見える北奥千丈岳からなら、見えるのではないかと言う。
 さほど時間を要しないとの事だったので、コーヒーを沸かし飲んだ後、行かぬつもりだった北奥千丈岳に行く事になった。
 この北仙丈岳は、奥秩父連峰の最高点である事が分かり、やはりこの頂きを踏む事にも意義があったように感じた。  ならば本当の奥千丈岳へもと、シャクナゲを誘うようなキャッチフレーズの標識を辿ろうとしたが、ドンドン下って行く道に思わず引き返してしまった。
 「夢の楽園」を通って大弛小屋に着いて飲んだ水は何とも言えないくらいに美味しかった。時刻も午後4時を回っていたので、林道に止まっていた多くの車も大方帰ってしまったらしく、静けさを取り戻しそうであった。
 川上牧丘林道を山梨県側の甲府に向かって車を走らせた。


☆☆★ コースタイム ★☆☆
深田公園11:00=大弛峠(13:10~30)=前国師ヶ岳14:10=三繋平14:18=国師ヶ岳(14:30~15:05)=三繋平15:08=北奥千丈岳(15:12~25)=奥千丈岳撤退15:30=三繋平15:37=夢の楽園分岐15:55=大弛小屋(16:10~18)=峠の車(16:20~30)=石和温泉=甲府=韮崎=松本=平湯=高岡  ( 韮崎~松本間 高速利用 )

★★★ 同行者 ★★★
       比佐恵